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DATE : 2007.05.08 (Tue) 12:54
5月7日~9日までの国際疼痛学会に参加するため、6日にデンマーク入りした。
レンガ造りの美しい建物が立ち並ぶ、おとぎの国のようなところだ。
私の発表は初日の16時半頃に予定されている。
これが今回の仕事のメインだ。

そんなときに限ってトラブルは起こるものなのだろうか。

学会費を払うためにキャッシュ(デンマーククローネ)を引き落とさなければならない。
バスターミナルの近くにATMがあったので、いつもの通りクレジットカードを入れようとしたが・・・入らない。
カードの挿入角度をいろいろ変えてトライしていたら、あろうことか、小さな溝のようなところにカードが落ちてしまった!

落ちたというよりも、入ってしまったというほうが近いかもしれない。
穴を覗き込むと、わずかcm先に明らかにカードは見えるのだが、取れないのだ。
「怪しまれるかな?」と思いつつシャープペンなどでほじくり出すことを試みたが、どうやら機械を開けないと無理のようだ。

時は朝の8時。
ATMは不動産のオフィスの隣にあるのだが、人の気配はない。
「どうしたものか」と思い周りを見渡すと、どうやら駅のチケット売り場は開いているようだ。

駅の人に事情を説明したところ、「それは銀行に行って話をしなければいけない」ということになった。
しかし、銀行の名前が分からない。
何せATMに書いてないのだ。

しばらくするとそのATMでキャッシュをおろしている人を見かけたので、話しかけてみた。
その初老の男性はとても親切な方で、銀行の名前と場所を丁寧に教えてくれた。
しかし銀行は10時にならないと開かないという。

諸々の用事を済ませて、10時に「SPAR NORD」銀行に行く。
受付で事情を説明したところ、銀行員2~3人がデンマーク語でなにやら話し込み始めた。
しばらくすると担当者(中年女性)が現れてこう言った。
「カードが本当にあなたのものか確認を取るため、カード会社からそれを証明するファックスかメールを私宛てに送って欲しいのですが」
そして名刺を渡された。
「今日の12時までに確認が取れたら、カードをお渡しできます」
あと2時間しかないではないか!

カード会社の連絡先を控えてこなかったので、「どうしたものか」としばらく考える。
「そうだ、妻に相談してみよう」
日本時間は18時頃。
運良く妻は手が空いていたようで、私の携帯メールにすぐに応えてくれた。
おそらくネットで連絡先を検索してくれたのだろう。
海外でトラブったときに助けられるのは、大変ありがたいものだ。

よくあることだが、この手のトラブルのときに窓口に相談すると、何回も担当者が代わったりして結構時間がかかる。
実際「ここに相談して欲しい」といって違う連絡先を紹介され、2回電話をかけなおす必要があった。
とはいえ日本時間で17時過ぎでも日本語で対応してくれるのは、心強い。

最終的にはカード会社の原さんという男性に対応していただいた。
「今からファックスの文面を考えるので、もう少し時間がかかります」
時はデンマーク時間で11時半頃。
残り時間はあと30分を切っている。

再びSPAR NORD銀行に行く。
「日本からの連絡はまだ来ていませんか?」と聞いてみたが、どうやらまだのようだ。
ベンチに座ってしばらく対応策を考えていると、例の担当者がピンクの紙を片手に早足で近づいてきて、
「日本からFAXが来ました!」
チラッと見ると、数行に渡る英語の文面に続いて、漢字で「原 ○○」とサインがしてあるではないか。
原さんが神様にも思えた、と言うと言い過ぎだが、とにかくありがたかった。
銀行の担当者の顔にも笑顔があった。

そして、ATMのある不動産オフィスにクレジットカードを取りに行く。
私と同年代と思しき男性が現れて、
「待ってたよ。何か証明書を見せてくれないか?」
と言う。割と感じのいい男だ。私はパスポートを見せつつ言った。
「ここオールボーはきれいなところだねぇ」

***

その後ケバブの店(スウェーデンでもよく見かけた)で軽く昼食を取り、学会会場のオールボー大学へ向かう。
会場に入ると、200人近く入るレンガ造りの講堂はびっしり満席だった。
私の発表まであと1時間半ほど。

発表者達は次々と流暢に英語で話していくので、ちょっと辟易する。
「まぁしかし、それで私の発表の内容が変わるわけでもない。」
私は伝えるべきことを、いつものように話した。
15分間ほどだったろうか。
途中で笑いを取ることができ、最後には拍手が起こった。

デンマークでの私の仕事は終わった。
あと2日間は、気楽に過ごせばいい。

この世で偶然に起こることはないと言う。
今回の出来事も必然だったのだろうか。
今後の私の人生の糧になるという意味では、必然であったに違いない。



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