category: 読書
DATE : 2011.06.26 (Sun) 08:13
DATE : 2011.06.26 (Sun) 08:13
大前研一『お金の流れが変わった! 』を読了した。
世界経済の状況を敷衍しつつ、日本が取るべき経済対策について、わかりやすく具体的な提案が盛りだくさんなされている。
氏は、常に明るく前向きで魅力的なビジョンを提示するので、大いに共感できる。
一ヶ所だけ人々の共感が得られないだろうと思われるのは、原発に関する提案だ。
この本は、東日本大震災の前である昨年の12月に書かれている。
文中で氏は原子力発電の利用を推進し、海外にも積極的に輸出すべしと説いている。
原発事故が起こった今では、氏の主張もいくらか変わっているかもしれない。
その他の提案は大変魅力的に映る。
例えば、新興国での貧困層向けビジネス。
「安かろう悪かろう」の商品を売るのではなく、ユニクロのように品質がよく価格が低い商品を売る。
氏の提案はそれにとどまらない。
貧困層向けビジネスでは、たとえば石けんを売ることで衛生環境を改善するなど、社会貢献もセットで行うことを説いている。
なんと素晴らしい未来ビジョンが示されていることか。
また、私に大いに示唆を与えた主張がある。
それは、「日本の大学は、企業が必要とする人材をまったく排出できなくなっている」というものだ。
これは大変にマズいことだが、確かに、大学教員として大学を内部から見回しても、学生教育に対して真摯さを欠いているのではないかと思われることが少なからずある。
私が所属する医学部について考えると、医学部を卒業して医師になる学生は、基本的に日本国内で活躍することになるから、国際的な視点についてそれほど意識する必要はないだろう。
しかし、医学研究科修士課程を卒業する学生の場合は、その進路の大半は企業ということになる。
どこに出しても恥ずかしくない、世界で活躍できる人材を育てるために何をすべきかを、教員は真剣に考えなければならない。
世界経済の状況を敷衍しつつ、日本が取るべき経済対策について、わかりやすく具体的な提案が盛りだくさんなされている。
氏は、常に明るく前向きで魅力的なビジョンを提示するので、大いに共感できる。
一ヶ所だけ人々の共感が得られないだろうと思われるのは、原発に関する提案だ。
この本は、東日本大震災の前である昨年の12月に書かれている。
文中で氏は原子力発電の利用を推進し、海外にも積極的に輸出すべしと説いている。
原発事故が起こった今では、氏の主張もいくらか変わっているかもしれない。
その他の提案は大変魅力的に映る。
例えば、新興国での貧困層向けビジネス。
「安かろう悪かろう」の商品を売るのではなく、ユニクロのように品質がよく価格が低い商品を売る。
氏の提案はそれにとどまらない。
貧困層向けビジネスでは、たとえば石けんを売ることで衛生環境を改善するなど、社会貢献もセットで行うことを説いている。
なんと素晴らしい未来ビジョンが示されていることか。
また、私に大いに示唆を与えた主張がある。
それは、「日本の大学は、企業が必要とする人材をまったく排出できなくなっている」というものだ。
これは大変にマズいことだが、確かに、大学教員として大学を内部から見回しても、学生教育に対して真摯さを欠いているのではないかと思われることが少なからずある。
私が所属する医学部について考えると、医学部を卒業して医師になる学生は、基本的に日本国内で活躍することになるから、国際的な視点についてそれほど意識する必要はないだろう。
しかし、医学研究科修士課程を卒業する学生の場合は、その進路の大半は企業ということになる。
どこに出しても恥ずかしくない、世界で活躍できる人材を育てるために何をすべきかを、教員は真剣に考えなければならない。
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