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DATE : 2010.12.20 (Mon) 23:51
先日の記事では、書籍とラジオが死につつあるという話をした。

今日は、もう一つの巨大メディアが死につつあるという話をしたい。

テレビである。


テレビというマスメディアが独占的に持っていた特権は、もう奪われてしまった。

それは、リアルタイムで動画を伝達する手段。

インターネットを介して大容量の情報を瞬時に送る技術が、それを可能にしてしまったのだ。


これまでは、テレビ放送は免許によって独占的に認められていた。

それが今では、映像番組の放送ならustreamを使って誰でも無料でできてしまう。

生放送で、しかも全世界に。


最近、「テレビもそろそろ終わりだな」と思う。

その最たるものは、TV番組でYoutubeの動画を紹介するものがあること。

それって、「自分たちでは面白いコンテンツ作れません」と言っているようなもんでしょう?!


2つ目の例は、ニュースがTVよりも先にネットで配信されること。

非常に分かりやすい例は、尖閣漁船衝突の映像がTVではなく、先にYoutubeから流出したことだ。

それを何回も受け売りで垂れ流しているTVを見て、私は哀れに感じてしまったほどだ。


3つ目の例は、オンデマンド配信が「使えない」代物であること。

映画やドラマが好きな時に見られるオンデマンド配信のひとつに、アクトビラというサービスがある。

このサービスは、操作性があまりよくない(追随が遅すぎる!)上に、番組のラインナップがイマイチ。こんなことでは、ネットの動画配信に負けてしまうだろう。


それでもまだTVに優位性があるのは、優秀なスタッフ、大規模なチーム、番組作成のノウハウ、高度な設備・機材などだろう。

ただ、番組を視聴者に届けることが目的であれば、必ずしもTVという枠組みを使う必要はない。

優秀なスタッフや機材をそろえることができれば、誰でも既存のTV局に対抗できるような映像配信局を作ることができるのだ。


不謹慎な話かもしれないが、あと何年でTVというメディアが消滅するかな、と思う。

世間が地デジに移行しようとしているときではあるが。。

ただ、人は新しい環境に移ることを嫌がるものなので、マスメディアの絶滅の過程はあと2、30年はかかるかもしれない。

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DATE : 2010.12.19 (Sun) 23:55
仕事をするからには、人の役に立つことをしたい。

では、どんな仕事が人の役に立つか?

「この仕事は価値がある」と私が常々考えている仕事が、ふたつある。


ひとつは、食事を作ること。

食材に手を加えて料理する技術がなければ、私たちの食生活は狩猟採集民のようになってしまうだろう。

人は食べずには生きられないから、ご飯と味噌汁のようなごくありふれた食事ですら、それを作ることにはかけがえのない価値がある。


そして、料理にもいろいろある。

味も見た目もすばらしい料理は、空腹を満たす役割を超えて、それ自体が幸せな体験だ。

高度な料理は、文化の域に達している。


私が価値あると考えるもう一つの仕事は、掃除である。

私の職場の大学では、階段や廊下などの共用スペースは清掃員の方が掃除を行うが、個々の部屋は対象外。

いつもきれいな廊下とすぐに汚くなる自分の仕事部屋とのギャップを見るにつけ、掃除の大切さに気づかされる。


誰だって、きれいな建物や部屋で暮らしたい。

美しい建物や部屋には、価値がある。

掃除という仕事は美しさという価値の創出であり、人に住みやすい環境を提供することなのだ。


だから、職場に来客があるときには、私は自分で掃除をすることにしている。

それは、客人に対する私の礼の表し方。

掃除を自分自身で行うことで、相手に対する敬意と歓迎の意を込めることができる。


料理も掃除も、とてもわかりやすい仕事。

どちらも暮らしに基本的なもので、この世に人がいる限り、いつの時代にも、世界のどこにでも必要な仕事だ。

私は、自分自身に問う。


私の仕事は、料理や掃除のように、人の役に立っているだろうか?

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DATE : 2010.12.17 (Fri) 23:01
遅ればせながら、今週の月曜の東京出張について。


今回は、生命科学系の実験手法(専門的にはブルーネイティブ電気泳動)を習得するためのセミナーに参加するのが目的。

インビトロジェンという、生命科学系の実験試薬・装置を販売している外資系の企業に行ってきた。

先週に引き続き、今回も技術が確かな外資系企業のセミナーだ。

 

何が驚いたかって、オフィスの豪華さにびっくりした。

実験手法のセミナーというと、たいてい大学の一室とか、あまりステキでない場所でやることが多い。

ところが今回は、ビルや受付が予想とかけ離れて立派だったので、最初は来るところを間違えたかと思ったくらいだ。


「世の中、お金があるところにはあるんだな」と思った。

外資系だと仕事の評価もシビアだろうから、それはそれで厳しい世界だろうけどね。

セミナーの内容は充実していたので、肝心な技術習得という目的は達せられた。


 

セミナーが予定時刻より早く終わったので、最近話題の羽田空港の国際線ターミナルをのぞいてみた。

商業施設は江戸をモチーフにしていて、見ているだけで楽しめる。

空港の中にレトロな空間を作って集客する、というアイデアがセントレア(中部国際空港)と同じだと思うのは、私だけだろうか??


国内線の第2ターミナルで面白かったのは、サマンサタバサの店。

キュートで女性的な空間の店舗で、スイーツや旅行雑貨?を扱っているのだが、それだけではない。

なんと、店の中に写真スタジオがあるのだ!


スチュワーデスやパイロットの衣装を貸してくれて、プロのカメラマンが最高にカッコいい写真を撮ってくれる。

なんともイキなサービスではないか。(ぜひともこのステキなパンフを見てほしい!)

これこそ「アイデアが世の中を豊かにする」ということだ、と妙に感心してしまった。


次に羽田に行ったときには、ここでコスプレ写真撮りたいな。。

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DATE : 2010.12.16 (Thu) 23:51
昨日は、やたらと権力を批判しようとする風潮について批判した。

なぜ、人は権力を褒めることなく、何かにつけて批判したがるんだろう?

考えてみたら、少なくとも2つは理由がありそうだ。


ひとつは、いわゆる「批評家」の人たちは批評することが仕事だから。

褒めたりしたら、サマにならないのかもしれない。

しかし、子育てで叱ってばかりではいい子が育たないように、批判してばかりではよい世の中は育たないんじゃないか?


もうひとつは、褒めるのは思いのほか勇気がいるから。

例えばワインを飲むときとか、「これうまいね!」と言ったワインが安物だったりすると恥をかく。(「芸能人格付けチェック」みたいに)

だから、何を飲んでもとりあえず「たいしてうまくないね。」と言っておけば、無難な上に通っぽく見えてしまう。


飲むとか見るとか、何か体験をしたときにそれを無条件に褒めると、子供っぽいと思われがちだ。

その一方で、「褒めると子供っぽいから何でもとりあえずけなしとけ」というのは、逆に子供っぽくて滑稽だけどねぇ。

物事を自分の価値観で判断して、よいと思ったことを「よい」と言うのは、結構勇気がいることなのだ。


バブルだった1980年代と比べると、今は暗い時代だ。

そんな時に批評ばかりでは、世間はますます暗くなるばかりだろう。

必要な批判はするべきだが、一方でよいものには「YES!」と言えば、世界はもっと明るくなるんじゃないか?

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DATE : 2010.12.15 (Wed) 23:16
菅政権が法人税を5%引き下げた。

マスコミなどには批判的な論調が目立つ。というか、ほとんど誰も褒めてない。

しかし、私はこの決定に賛成だ。


初めに断っておくと、私はとりわけ菅政権や民主党を贔屓にしているわけではない。

ただ、いちいち権力にケチをつけたがる風潮にホントにウンザリしているだけだ。

何かにつけて政権を批判することが、そんなに立派で素晴らしいんかねぇ?


約40%という日本の法人税税率は、アメリカと世界一を争うほど高い。

ちなみにイギリスは28%、フランスは34%、ドイツは30%。スイスは21%、中国は25%で、シンガポールに至ってはなんと18%という低さ。

同じ商売をしても、取られる税金が10%も高いんでは、勝負は不利に決まっている。


誰かが「今回の法人税5%引き下げによる、景気や雇用の改善は期待できない」というようなことを言っていた。

確かに、すぐに効果が出るわけじゃないだろう。

問題がそんなに簡単なら、とっくに解決してるわな


今後の日本の盛衰を左右するような重要な政策は、ある程度長い目で見ないと。

権力批判は何でも素晴らしい、というのは大いなる勘違いだ。

もし政権が行っていることが間違っているなら「喝!」を、そうでないなら「あっぱれ!」と言うべきだろう。


マスコミなどの近視眼的なコメントを見るにつれ、「この国の将来を長い目で真剣に考えている人が、いったいどれだけいるのか?」と不安になる。

まぁ、もしみんながマジメに国の未来について考えてたら、今のような諸々の問題はそもそも起こってないんだろうね。

だから、まじめに考えないとね。

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Ken Takahashi

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