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DATE : 2010.06.09 (Wed) 20:09
先日、火星飛行を模擬した有人閉鎖実験がスタートしたという記事を目にした。
長期の有人閉鎖実験が計画されていることは、数年前JAXAの某氏から伺ってはいたが、とうとう来たという感じかな。

有人火星飛行は、ロシアとヨーロッパが比較的早い時点から具体的な計画を発表していたという印象があるが、調べてみたら1950年頃から様々な計画が発表されていたらしい。
アメリカは先日オバマ大統領が新宇宙政策を発表し、その中で有人火星探査が謳われているが、実現可能性を疑問視する声もあるとか。

現在の計画は概ね、2030年頃に宇宙飛行士6人程度を火星に向けて出発させ、約2年間で地球まで往復させる、というもの。
地球と火星の位置関係と運行から、2年間という数字が出てくる。
また、位置・運航から出発できる年月日も自ずと決まってくる。

記事によると、実験に参加しているのは「ロシア人3人のほか、フランス、イタリア、中国から各1人」とのこと。
人種の構成は実際の飛行を想定して決めているだろうから、ここに日本が入っていないのは由々しき問題だ。
最近宇宙業界の方と話をする機会がないので、おもしろい裏情報もないのだが、推定するに、日本はアメリカ側の計画に乗る意思を表明したことでロシア・ヨーロッパの計画から外れたのではないか?

いずれにせよ、現時点ではロシア・ヨーロッパ組が先行しているように見える。
人類史を飾る初の有人火星探査は、ロシア・フランス・イタリア・中国から成るか!?

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DATE : 2010.02.03 (Wed) 23:31
もう2年前になるか。
私は、2008年の宇宙飛行士候補者選抜を受けた。
結果は、「不採用」だった。
半生をかけて臨んだ試験だった。

志願者は963人。
書類審査に通り、英語試験に合格し、230人が筑波宇宙センターでの1次試験に進出した。
2日がかりで身体検査と、一般教養、専門、心理適性の試験が課された。

実は、私は右目の矯正視力がギリギリ1.0だった。宇宙飛行士は、矯正視力が両眼とも1.0以上なければならない。
これが一番のネックだと考え、アイパッチなどを使用して数ヶ月前から涙ぐましいトレーニングを行っていた。
検査当日は何とか1.0が出せたので束の間「ホッ」としたのだが、その直後に想定外のことが起こった。

近距離視力も調べられたのだ-.-;;;;

測定器から「ビーッ、ビーッ」とゆっくり検査値が印刷されて上がってくる。
平静を心がけつつ記録紙を見ると、そこには「0.8」の文字が!!
気まずい沈黙が流れたが、看護師さんがお情けで2回測り直してくれた。

しかし、結果は敢えなく0.8。
さらに追い打ちをかけるように、普段は正常な血圧が高めに出てしまった。
宇宙を目指して半生をかけてきた男の気持ちを想像して欲しい。

恋愛と同じく、宇宙飛行士候補者選抜でも「不採用」の理由は教えてくれない。
「もし不合格になるとしたら、健康検査の問題に違いない」と、私は勝手に思い込んでいた。
2年もの間――

***

最近、「あの試験に落ちたのは、実は健康以外の問題かも?!」と思わせる事態が発生した。

クイズゲームで勝てないのだ・・・



他の言い方で言えば、私は常識らしい。

私はゲーセンが好きだ。愛している。
半年ほど前から、ゲームセンターのネットワーク対戦ゲーム「アンサー×アンサー」というゲームにハマっている。

こいつが侮れない。
全国のゲーム機がネットワークでつながれていて、同時に4人のプレーヤーが頭脳を競う。
漫画・アニメ・ゲームやエンターテイメントなどで解答できないのは許せるのだが、自然科学、地理・歴史・社会や文学などで得点できないと話は別だ。

たとえば、「いわゆる『バカヤロー解散』のときの日本の総理大臣は誰?」というような問題が出る。
答えが「吉田茂」だとわかっても、0.01秒でも押し遅れれば対戦者に得点を取られてしまう。

当然常識と思われる問題(恥ずかしくて書けない^^;)でも、答えられず惨めになることがある。
対戦では毎回順位が付けられ、勝ち負けがハッキリするので、否応なしに自分のレベルを思い知らされる。

対戦に勝つと上位リーグに上がっていく仕組みで、C, B, A, S, SS, SSSリーグがある。
Bリーグ以上ではさらに各々のリーグが3階層に分かれていて、成績が振るわないと降格する。
最高SS2リーグにまでは上がったのだが、なかなかその上に行けない。
推定では、SSリーグ以上のプレーヤーは数千人だろうか・・・


つまり、一般常識に関して、私よりも上手の人間が何千人かいるということだ。
宇宙飛行士候補者選抜では、一般教養試験の対策もかなり必死にやったので、「まぁこいつは大丈夫だろう!」と楽観的に考えていた。
しかし、どうやらそうでもないらしい。


試験の時、自信満々に「俺は大丈夫だろう!」と思っている奴が、状況認識を誤っていることはよくあることだ。
悲しいことに・・・。
たかがクイズゲームだが、されど1プレイ毎に実力を思い知らされるのは、学校で毎回模擬試験を受けるようでシビアな話だ。

現在、私のプレイヤーランクは「プロアンサー」、所属リーグはS1(SS3から降格になってしまったorz)。
SSリーグまでは調子よく来たのだが、最近勝てないので、人目も憚らずゲーム中にわからないところを手帳にメモしている。
そして、後で復習する。最近Wikipediaが愛しい。



ダライ・ラマ曰く、"Remember that not getting what you want is sometimes a wonderful stroke of luck."
「望みが叶わないことは、思いがけない幸運をもたらすものだ」
クイズゲームで勝てないことが、私が目指すべきものの姿をハッキリと見せてくれた。

「教養」は英語で"liberal arts"。「人を自由にする技術」という意味だ。
目指すは、幅広い教養を備え、かつ頭の回転が速い人間。
己が能力の向上のため、ゴールドプロ、SSS1リーグを目指して修行を続けよう。

自分のクイズ中毒を正当化する、ただの口実だったりして。。。

試験に落ちた理由が、精神の異常でなかったことを祈る。

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DATE : 2008.02.27 (Wed) 21:26
来たるべき日がやってきた。

いまや、そう「したい」を超えて、
そう「せざるを得ない」ものが。

しばらくしたら、ここをお休みさせていただくことになりそうです。

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DATE : 2008.02.05 (Tue) 23:54
K氏に面と向かって「最近ブログ更新してないですね」と言われてしまった。
「今日は書きます」と約束したので、約束どおり書くことにしよう。
読んでくれる人があるのは、誠にありがたい。

昨日22時から、NHKの『宇宙飛行士 知られざるドラマ』という番組を見た。
妻が見つけて、教えてくれたのだ。

その中で、地上の家族は宇宙の宇宙飛行士へ、ウェイクアップコールなどで音楽を送るという場面があった。
妻:「どんな音楽送ろうか?」
私:「う~ん、考えておかないといかんな・・・」

傍から見ればバカバカしい会話だろう。
しかし、いかなることも、まず想像しなければ始まらない。
それが常識的にはどんなに不可能と思われることでも。


私はライト兄弟の話が大好きだ。
19世紀まで、人間が空を飛べると真面目に考えるのは、常識外れだったろう。
しかし、ライト兄弟は度重なる失敗にもめげず、人が空を飛ぶ姿をイメージし続けた。
そして、「不可能」は現実となった。


想像はその人の未来を創造する。
今日の自分は、過去に自分が描いてきた姿そのものだ――

10数年前、初めてこの考え方を本で読んだとき、衝撃を感じたことを今も覚えている。
もし今の自分の姿が納得のいかないものでも、それは今まで無意識のうちに(あるいは意識的に)自分自身をみすぼらしい存在としてイメージしてきた結果・・・


番組の中で、宇宙で流された音楽のひとつとしてビートルズの"imagine"が流れた。
   You may say I'm a dreamer
   But I'm not the only one...

この後歌詞は「いつか君も加わってくれるといいな」と続く。

私がいま想像することを、将来の現実と考えてくれる人は、極めて少ないか皆無だろう。
私が想像することを、他の人も想像してくれるようになるといいなと思う。
想像を現実のものにしていくこと、それが私の生涯の仕事だ。

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DATE : 2008.01.30 (Wed) 17:13
先週だったろうか、英Virgin Galactic社が民間の宇宙旅行を本格化するというニュースを見た。(関連記事

費用は現在のところ2500万円程度だそうだ。
将来的には、これが200万円台になるらしい。
私が生きている間には、無重力を数時間体験して地表に戻るツアーならば、現在の海外旅行くらいの感覚になっているだろう。

大気圏外にある程度の時間滞在し、微小重力と高高度からの眺めを体験する「宇宙旅行」は、日常になりつつある。
これは、予期していたことである。

しかし、有人火星探査は、人類にとって依然としてコロンブスの新大陸発見に匹敵する、あるいはそれを凌駕するほどの「冒険」だろう。

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Ken Takahashi

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