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DATE : 2010.12.16 (Thu) 23:51
昨日は、やたらと権力を批判しようとする風潮について批判した。

なぜ、人は権力を褒めることなく、何かにつけて批判したがるんだろう?

考えてみたら、少なくとも2つは理由がありそうだ。


ひとつは、いわゆる「批評家」の人たちは批評することが仕事だから。

褒めたりしたら、サマにならないのかもしれない。

しかし、子育てで叱ってばかりではいい子が育たないように、批判してばかりではよい世の中は育たないんじゃないか?


もうひとつは、褒めるのは思いのほか勇気がいるから。

例えばワインを飲むときとか、「これうまいね!」と言ったワインが安物だったりすると恥をかく。(「芸能人格付けチェック」みたいに)

だから、何を飲んでもとりあえず「たいしてうまくないね。」と言っておけば、無難な上に通っぽく見えてしまう。


飲むとか見るとか、何か体験をしたときにそれを無条件に褒めると、子供っぽいと思われがちだ。

その一方で、「褒めると子供っぽいから何でもとりあえずけなしとけ」というのは、逆に子供っぽくて滑稽だけどねぇ。

物事を自分の価値観で判断して、よいと思ったことを「よい」と言うのは、結構勇気がいることなのだ。


バブルだった1980年代と比べると、今は暗い時代だ。

そんな時に批評ばかりでは、世間はますます暗くなるばかりだろう。

必要な批判はするべきだが、一方でよいものには「YES!」と言えば、世界はもっと明るくなるんじゃないか?

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DATE : 2010.12.05 (Sun) 22:52
明日から3日間、東京に出張。

機械制御のためのソフトウエア"LabVIEW"の研修を受けるため。

実習で、ロボットの制御などもやるらしい。

コンピュータや機械を操作するのが好きなので、非常に楽しい経験になりそう。


初めて羽田空港に行くのも楽しみだ。

羽田で香港機が足止めされたというハプニングもあったようだが、国内線はおそらく問題ないだろう。


先日このブログで書いた「マスメディアの死」の続編は、もう少し内容を練ってからupします。

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DATE : 2010.12.02 (Thu) 02:40
●性同一性障害小6男児、中学も女子生徒として通学

心の性が、体の性と異なることで精神的苦痛を受ける人がいる。

一昔前では、彼らは精神的異常者かのように扱われてきたが(それは誤解だが)、最近ではその存在が広く認められつつあるようだ。


この問題の本質は何だろうか。

人間に対して、社会は男か女かいずれかの性別としてふるまうことを期待する。

その性別が、社会が決定する性別と異なる場合に、問題が生じる。


現代社会では、「人間は生物学的に男か女いずれかの性に分類される」という、暗黙の了解がある。

しかし、それは必ずしも当てはまらない。

例えば、外生殖器(「タマタマ」など)の構造によって性別を決めようとすると、生殖器の分化が完全でない場合(精巣と卵巣を同時に持つ真性半陰陽など)は判断に困ってしまう。

また遺伝学的には、一般的に性染色体がXX型であれば女性、XY型であれば男性とされるが、稀にXXYやXXYYなどの型を示すことがあり、ここでも完全な性別の定義はできない。

そもそも、「人間の性別は生物学的に一意に定まる」という仮定自体に誤りがあるのだ。

私がこれをはじめて知ったときは衝撃的だった。


次に、仮に染色体型が「一般的な」XXかXY型であり、生物学的に性が決定されても、自分が認識する性がそれとは異なる場合がある。

これがいわゆる性同一性障害だ。

その原因はまだ完全には解明されていないが、脳の分化が身体的な性と反対の性に進むことが考えられている。

これは本人の意思や努力とは無関係に起こることであって、その責任がその人にあるわけではない。

この事実も、私にとって衝撃的だった。


性同一性障害に関する問題の本質は、誤解にあるといっていい。

「人間は男か女かのどちらかに決まっていて、その性別の役割を演じるのが自然である」という誤解だ。

その誤解が解ければ、心の性と体の性が異なることで苦痛を受ける人はいなくなるだろう。


冒頭で紹介した記事によると、性同一性障害の男児は、女児として中学に進む。

つまり、少なくとも「彼女」の地元の教育委員会は性同一性障害について理解しているということだ。

今後も性同一性障害についての理解が広がり、精神的に苦痛を受ける人がいなくなることを期待したい。

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DATE : 2010.11.30 (Tue) 00:27
今日初めて"Wikileaks(ウィキリークス)"なるものの存在を知った。

世界の全ての地域で、政府や企業によって行われている非倫理的な行為を暴露したいと考えている人たちを支援することを目的としているらしい。


Wikileaksによって公開された文書には、アフガニスタン紛争(2001年-)での武器装備の支出と所蔵や、ケニアでの汚職に関わる文書などがあるとのこと。

日本関連の告発は少ないようだが、去年4月に麻生首相(当時)が中国を訪問した際に「胡錦濤国家主席は自信にあふれて落ち着いていたが、温家宝首相はとても疲れていて、経済危機への対応などでプレッシャーがあるようだ」と内部で話していたという情報が、北京のアメリカ大使館からワシントンに送られていたとのことだ。


Wikileaksによる相次ぐ機密文書公開を受け、米軍は情報漏えいの防止策を進めている。

ということは、告発文書は本物ということだ。


Wikileaksサイトの特長は、高いセキュリティー技術を持ち、情報提供者の身元が割れないようになっていること。

つまり、安心して内部告発ができるのだ。


私が凄いなと思ったのは、国家レベルの機密を自由に投稿し、かつ誰でもそれを見ることができるということ。

ネット社会は、そんな10年前ではありえないことを可能にしてしまった。

「政府や企業によって行われている非倫理的な行為の実態を暴く」という目的どおりに活動が行われるなら、この活動は人間の世界をよりよいものにするだろう。


私の職場(大学)でもセクハラやアカハラの話をたまに聞く。

ある大学では、教授と大学院生との関係が発覚して、教授が辞めることになったとか。。

その手の話はほとんどが内部告発で発覚するという。怖い怖い。

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DATE : 2010.11.27 (Sat) 01:48
粘土板や紙に文字を書く技術が編み出され、この世に本が誕生した。

その本が絶滅してしまうことを、歴史上のいったい誰が予測したろう?


今年2010年は、電子出版元年といわれる。

アメリカのKindle(キンドル)から始まった電子書籍の端末は、シャープやソニーなど日本勢からも市場に投入され、普及しつつある(記事)。

ネットを介して書籍データをダウンロードし、ディスプレイ上に表示する電子書籍は、紙に印刷された本を無用の長物にしてしまった。


「本」というのは、コストがかかるシステムだ。

まず紙を作ってそこに文字を印刷し、製本する。できた本をトラックなどで輸送する。これを書店に陳列する。書店は店のテナント料を支払わねばならない。

電子書籍ではこれらのコストがまったく必要ない。


本は、手に入れるのに手間がかかる。

書店は普通24時間営業ではない。仮にそうだとしても、書店までわざわざ行かなくてはならない。

しかも、書店に目当ての本があるとは限らない。洋書の場合は、取り寄せるのに数ヶ月かかることすらある。


さらに、本は空間を占拠する上に、重い。

図書館がなくなってしまうのはちょっとさびしいが、部屋の本がなくなると、結構広い空間が開放される。

引越しをすると、本がいかに場所をとって重いかということが、よくわかる。


24時間、場所を選ばずワンクリックで瞬時に書籍が手に入り、かつ場所をとらず軽いのなら、そっちのほうがいいに決まっている。

カッコいい話ではないが、私は「もしドラ」をトイレの中で買った。

iPhoneで本を探してクリックしダウンロードする手順が、本当に簡単だ。しかも、本の読みやすさはまったく問題ない。


出版社の権益保護などの障害のため、本の電子化にはもう少し時間がかかるだろうが、それはもう時間の問題だ。

紙の本は、贈答用など特殊な用途でしか用いられなくなるだろう。

書籍に関してだけいえば、我々はすでにスタートレックの世界を実現してしまった。

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Ken Takahashi

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